富山湾は「天然のいけす」と呼ばれ、ベニズワイガニやズワイガニなど、良質なカニが豊富に水揚げされる日本屈指の漁場です。特に冬の味覚の王様として知られる本ズワイガニは、富山県を代表する海の幸のひとつ。漁港近くの直売所では、市場を通さず産地価格で新鮮なカニを手に入れることができ、地元の方はもちろん、観光客からも高い人気を集めています。
この記事では、富山市・氷見・射水(新湊)・滑川・魚津・下新川郡エリアを中心に、新鮮なカニが買えるおすすめの直売所12選をご紹介します。
富山県でカニが買えるおすすめ直売所
富山市エリア
| 店名 | 所在地 | 主なカニ | ポイント |
|---|---|---|---|
| 魚廣(うおひろ) MAROOT富山駅前店 | 富山市明輪町1-231 MAROOT 1F | 紅ズワイガニ(茹でガニ)など | 富山駅前の鮮魚店。食堂併設で、シーズン中は茹でガニが豊富。持ち帰り購入も可能。 |
| 黒崎屋 寺島店 | 富山市寺島ほか | 富山湾産カニなど季節の鮮魚 | 地元スーパー。紅ズワイガニなど地物カニが並ぶことが多い。 |
氷見市エリア(氷見漁港まわり)
| 店名 | 所在地 | 主なカニ | ポイント |
|---|---|---|---|
| 氷見漁港場外市場 ひみ番屋街 | 氷見市北大町25-5 | 紅ズワイガニ・ズワイガニなど | 氷見漁港そばの場外市場。鮮魚店が複数あり、冬場は茹でガニが豊富。観光ついでに買いやすい。 |
射水市エリア(新湊)
| 店名 | 所在地 | 主なカニ | ポイント |
|---|---|---|---|
| 新湊きっときと市場 | 射水市海王町1 | 紅ズワイガニ「高志の紅ガニ」など | 新湊漁港そば。鮮魚店が集まり茹でガニの購入がしやすい市場。 |
| 新湊かに小屋 | 射水市海王町(きっときと市場敷地内) | 紅ズワイガニ | その場で茹でた紅ズワイガニを販売する季節営業の直売スポット。 |
滑川市エリア
| 店名 | 所在地 | 主なカニ | ポイント |
|---|---|---|---|
| 道の駅 ウェーブパークなめりかわ(おみやげマーケット) | 滑川市中川原410 | ベニズワイガニ(秋)ほか | ほたるいかミュージアム併設。秋にはベニズワイガニが並ぶことがある。 |
| カネツル砂子商店 本店 | 滑川市北町1253 | ベニズワイガニ・ほたるいか | 老舗の海産物直売店。富山湾産ベニズワイガニを店頭販売。 |
| カネツル砂子商店 ほたるいかミュージアム店 | 滑川市中川原410 | ベニズワイガニ・ほたるいか | ミュージアム併設店。観光とセットでカニを買いやすい。 |
| 川村水産(本社・工場直売) | 滑川市三穂町1666 | ベニズワイガニ「高志の紅ガニ」 | 滑川漁港水揚げの紅ズワイを扱う水産加工会社。工場直売あり。 |
| スーパーしまかわ | 滑川市加島町44 | ベニズワイガニ(B級・訳あり) | 地元スーパー。シーズン中は“訳あり紅ズワイガニ”の激安販売で有名。 |
魚津市エリア
| 店名 | 所在地 | 主なカニ | ポイント |
|---|---|---|---|
| 海の駅「蜃気楼」 とれたて館・忠鮮魚店 など | 魚津市港町2-13 | 魚津産紅ズワイガニ | 漁港隣接の観光直売所。鮮魚店で紅ズワイガニの購入が可能。 |
| 魚卸問屋 はりたや | 魚津市駅前新町9-14 付近 | ベニズワイガニほか鮮魚 | 魚卸系の小売店。シーズン時に紅ズワイガニも取り扱う。 |
| カネ市魚問屋 | 魚津市港町周辺 | 紅ズワイガニなど | 魚津港水揚げの紅ズワイを店頭販売。 |
黒部市エリア
| 店名 | 所在地 | 主なカニ | ポイント |
|---|---|---|---|
| 魚の駅「生地」 とれたて館 | 黒部市生地中区265 | 黒部産紅ズワイガニ | くろべ漁協直営。週末に漁師による直売もあり、鮮度抜群の紅ズワイが手に入る。 |
朝日町エリア(下新川郡)
| 店名 | 所在地 | 主なカニ | ポイント |
|---|---|---|---|
| 泊漁業協同組合(通販・直送中心) | 下新川郡朝日町泊 | 本ズワイガニ | 刺し網漁の本ズワイガニを、水揚げ日に茹でて直送する形の希少な直売スタイル。 |
| 大徳漁業 | 下新川郡朝日町宮崎80-1 | 紅ズワイガニ | 朝獲れ茹で立て紅ズワイが人気。整理券が必要な日もあるほどの人気店。 |
| 寺田鮮魚店 | 下新川郡朝日町内 | 富山湾産紅ズワイガニ | 地元鮮魚店。紅ズワイガニの姿や詰め合わせを販売。 |
富山で有名な紅ズワイガニ(高志の紅ガニ)とは
富山湾の紅ズワイガニ(高志の紅ガニ)は、富山県が誇る紅ズワイガニのトップブランドです。

最大の特徴は「鮮度の良さ」と「強い甘み」です。高志の紅ガニが他県産の紅ズワイガニと一線を画す最大の理由は、驚異的な鮮度の良さにあります。
富山湾は海岸線から急激に深くなる急峻な海底地形をしており、紅ズワイガニが生息する水深800m~2,500mの漁場が漁港から非常に近い場所にあります。
このため、カニを水揚げしてから競りや加工までの時間が極端に短く、鮮度を落とさずに流通させることができます。
身に水分を多く含んでいますが、それがジューシーでみずみずしい食感を生み出します。その身には、ズワイガニにも劣らない濃厚な甘みと旨みが詰まっています。
漁期と漁法
- 漁期: 毎年9月1日から翌年5月31日まで(約9ヶ月間)
- 漁法: 海底にエサを入れた籠を沈める、富山発祥の「かにかごなわ漁法」で捕獲されます。
- 昼セリ: 射水市の新湊漁港では、午前0時に出漁したカニが同日の午後1時頃に競りにかけられる「昼セリ」が行われており、その様子は見学者にも人気があります。
紅ズワイガニはズワイガニよりも早く漁が解禁され、長く楽しめます。
この「高志の紅ガニ」は、刺身(鮮度が良いため可能)、茹でガニ、焼きガニなど、シンプルな調理法でその甘さと旨さを存分に堪能するのがおすすめです。
富山カニに関するQ&A(よくある質問)
- 富山県のカニのシーズンはいつですか?
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紅ズワイガニとズワイガニ、両方のカニが水揚げされる11月上旬から1月上旬の期間が、富山湾で最も多くの種類の新鮮なカニが市場に並ぶ時期と言えます。
- 富山のカニはいつまで食べられる?
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紅ズワイガニ(高志の紅ガニ)のシーズン終了は毎年5月31日までです。
